祈りの中で見る光体

堀   剛

祈れば
大きな円形の光体をいつも見る
それは心理的病か、
僕の内部の光る球体
見つめながら
その内部に
僕の外部が存在する
風景が見える

僕の内部は
僕の外部を包み込み
包み込まれ
記憶の層が光る球体を大気のように尚、包む
幾重にも

少年の僕の風景が映ると
未来から
不安げに目を反らし
小石を川面に滑らせて
全力で涙を投げる黄色い帽子
少しの孤独に命を震撼し
佇み
心を開示せず
少女の微笑みを写像したまま帰宅する夕日の時

なぜ、そこにいるのか
知らないで
なぜ、愛しているのか
知らないで
不幸なままで微笑する少年がいる

風景は
外部から見る僕を包む
写像は
内部が外部を包む
僕が消失すれば
記憶は世界と別離するのだが。

鏡が鏡を映し取り
互いに互いの内部を無限に映し取り
小さくなっていく彼方
内部は幾重にも写像されていても
尚、鏡は鏡のまま
何時だって、写像は流れる
叫びが届いていても
心が届いていても
何時だって、僕の写像は流れる
誰の風景からも
誰の心からも

 

 

20200525掲載


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