差異と愛  ある種の闘争の後で

堀 剛

 

存在の彼方には不条理なステップ
リズムを奏でるのは神である

箱詰めにされた時間は一人分
終えると非宇宙に臨むのか

窓を開示すると
空間のねじれた時間の中に
一つの風景を垣間みる

死語は肉声を喪失したもの
叫びは静止する
無限遠点を摘み上げ
点上に僕の位置とする

跳ね返るのは僕の記憶の風景だけだ
記憶の中の君だけだ
だが 閉じるとき
収束する時間の鼓動の終局で
意味は無意味に連続する

聞こえる
哲学者のコウギの声が
大学のフェンスの向こうに
「差異だけが僕らの生だ」という声が

歩き続ける
聞こえなくなるまで
届かなくなるまで

差異によってしか
僕は君を愛せないのか
差異のままで
生は時間の中に消失するのか
愛するのが 差異のままなら
城壁の向こうで
いつまでも僕は貝のように存在するのだが

 

20200525掲載


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